吉川尚輝の死球
昨日5月4日(水)の広島戦にて、今シーズン絶好調だった吉川尚輝選手が死球を受け途中交代となりました。死球直後の吉川尚輝の痛がり方や、翌日の試合ではベンチ外となり同ポジションを守れる増田陸選手が1軍昇格されたことから、ファンの間では不安が広がっています。
吉川尚輝は私が特に応援していた選手の一人なので、とても残念です。死球の映像を確認しましたが、背中に直撃しています。肩甲骨付近とのことです。本当に痛そうでした…。
ここで今シーズンの吉川尚輝の成績を確認してみましょう。
試合 | 打席 | 打数 | 安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 | 犠打 | 失策 |
33 | 145 | 129 | 44 | .341 | 1 | 9 | .401 | .843 | 4 | 3 | 2 |
まさに理想の1番バッターといった成績ですね。失策が2つありますが、広い守備範囲を考えると気にならない数字です。攻撃面、守備面も踏まえて吉川尚輝の離脱がチームに与える影響は大きそうです。
キャプテン坂本勇人 右膝靭帯損傷

4月30日(土)の阪神戦の守備で坂本勇人選手が右膝を負傷し、その後途中交代となりました。右膝靭帯の損傷とのことで翌日登録抹消となり、代わりに八百板卓丸選手が1軍昇格となり、その後のスタメンには廣岡大志選手が入っています。
靭帯の怪我は選手としての寿命を縮めてしまう可能性も考えられます。3000本安打が期待される坂本には長く活躍してほしいです。元木コーチ・原監督からは早期の復帰を示唆する発言がありましたが、個人的には慎重に治療してもらいたいです、
坂本の今シーズンの成績を確認していきましょう。
試合 | 打席 | 打数 | 安打 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 出塁率 | OPS | 盗塁 | 犠打 | 失策 |
29 | 125 | 106 | 30 | .283 | 3 | 11 | .384 | .809 | 1 | 0 | 5 |
際立って良い成績ではないかもしれませんが、長年安定して結果を出し続けている坂本らしい成績と言えるのではないでしょうか。今回の怪我の仕方や、今シーズン失策をすでに5つ記録してしまっているところを見ると、坂本がショートとして試合に出続けるのは年齢的に難しいのかもしれません。
ショートは体に負担が大きいポジションです。そして坂本は今年34歳になります。今回の怪我も慎重に治し、サード・ファースト・レフトなどにコンバートすることで選手寿命を伸ばし、3000本を目指してもらいたいです。
一方で、坂本の代わりのショートがいないのが現実です。候補になってくるのが廣岡大志(25)、中山礼都(20)、湯浅大(22)、増田大輝(28)、増田陸(21)といったところでしょうか。坂本の後継者争いについては後述させていただきます。
エース菅野智之 右肘違和感

エースの菅野智之選手も4月29日(金)の阪神戦で3回2失点64球で突然の降板となり、翌日右肘違和感で登録抹消となりました。違和感とのことで詳細は不明ですが、既にブルペンに入り調整を始めているとのことです。
菅野の今シーズンの成績を確認してみましょう。
登板 | QS | 投球回 | 自責点 | 与四死球 | 防御率 | 勝利 | 敗戦 | 勝率 | 奪三振 | HP | セーブ |
6 | 4 | 33.1 | 14 | 8 | 3.78 | 3 | 3 | .500 | 27 | 0 | 0 |
エースらしい成績とまではいきませんが、しっかりと試合を作ってくれていますね。
まだまだ菅野の力が必要です。一刻も早く戻ってきてもらいたいですが、菅野は怪我をしているときでも無理をして試合に出続ける傾向があります。あまり無理はしないでほしいですね。
中川皓太 腰痛

中継ぎエースの中川皓太選手は開幕前に腰痛を発症しました。まだ2・3軍でも実戦復帰できていないので、1軍復帰はかなり先になることが予想されます。
去年は58試合の登板で防御率2.47、29HPの活躍でした。復帰となればチームの底上げは間違いないでしょう。
その他の故障者(一軍出場経験がある選手のみ)
梶谷隆幸
走攻守揃った外野手。33歳。腰椎椎間板ヘルニア手術。実戦復帰なし。
田中豊樹
力強い球を投げる中継ぎ右腕。28歳。右肘関節クリーニング手術。4月30日に3軍で実戦復帰。
鍵谷陽平
タフで頼りになる中継ぎ右腕。31歳。脚部コンディション不良。2軍で実戦復帰も6試合に投げ防御率11.57と完全復活には遠い。
故障以外の原因で2軍生活を過ごす主力選手
中田翔
2軍成績:△ 打席数26 打率.227 HR3本 6打点
ウィーラー
2軍成績:× 打席数30 打率.167 HR1本 2打点
重信慎之介
2軍成績:○ 打席数55 打率.327 HR0本 6打点
石川慎吾
2軍成績:○ 打席数64 打率.315 HR0本 6打点
若林晃弘
2軍成績:○ 打席数15 打率.357 HR0本 2打点
北村拓己
2軍成績:△ 打席数49 打率.267 HR2本 11打点
ビエイラ
2軍成績:○ 投球回8 防御率1.12 0W 0L 0S
山口俊
2軍成績:○ 投球回10 防御率1.80 0W 0L 0S
アンドリース
2軍成績:○ 投球回7 防御率0.00 0W 0L 0S
(○△×は私の主観です。)
課題は二遊間
直近の怪我人の穴をどう埋めるかもそうですが、数年後を見据えたとしても、二遊間で信頼できる選手がもう少し欲しいというのがジャイアンツの大きな課題であるように感じます。
その他のポジションに関しては、2軍に即戦力が控えていたり、短期間で復帰が見込める可能性が高い状況だと思います。
吉川尚輝はここから10年弱の間は二遊間どちらも守ってくれることが期待できますが、怪我が多いことが気になります。坂本が近い将来コンバートする可能性があることと、吉川が怪我をした時のバックアップとしてあと2人安心して二遊間を任せられる選手が欲しいところです。
坂本の後継者・吉川のバクアップは誰?
坂本の後継者・吉川のバックアップに相応しいのは、中山礼都(20)、湯浅大(22)、増田陸(21)の3人だと私は考えています。最大の理由は守備力です。二遊間は守備力が高いことがが最低条件だからです。
廣岡大志(25)、増田大輝(28)の2人も候補に上がるかと思いますが、守備に課題があると感じられている方は多いはずです。廣岡は打撃が良いので、守備力をシビアに問われないポジションでの活躍を期待したいです。増田大輝はなんと言っても足が魅力の選手ですので、代走兼どこでも守れるユーティリティプレイヤーとしての需要があります。原監督が好きなタイプですね。
中山、湯浅、増田陸の3人は守備力が高いだけでなく、年齢が若く伸び代が期待できるところも大きな魅力です。現時点での2軍成績を確認してみましょう。
中山礼都 2軍成績 打席数107 打率.253 HR1本 12打点
湯浅大 2軍成績 打席数75 打率.228 HR1本 3打点
増田陸 2軍成績 打席数129 打率.282 HR4本 12打点
増田陸は期待できそうです。中山、湯浅も守備力や年齢を考えると悲観するような数字ではないですね。むしろ良い成績だと思います。
この3人が切磋琢磨して成長していければ、ジャイアンツの未来は明るいのではないでしょうか。坂本・吉川の離脱は悲しいですが、このチャンスを掴める若手が出てくるかを注目していきたいですね!
最後に
一部の巨人ファンの方にお願いがあります。
吉川尚輝選手に死球を当てた広島の黒原拓未選手のSNSに誹謗中傷が大量に書き込まれています。黒原投手もわざと当てたわけではありません。野球をしっかり観ている方ならわかるはずです。
黒原投手にも親・家族がいます、応援してくれている友達もいます、恋人もいるかもしれません。本人も応援している人もそのような発言で苦しみます。巨人の選手と同じように。巨人ファンの皆さんとも同じように。
死球を当てるのは良いことではありませんが、罵詈雑言を浴びせて良い理由にはなりません。
こういうことはもうやめにしましょう。正直、同じく巨人を応援している者として恥ずかしいです。
前向きに野球観戦・応援を楽しんでいきましょう!それではまたお会いしましょう!
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